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1月
記録的な暑さの夏もやっと、終わりが見えてきました。
みなさん、お変りありませんか、というお尋ねより、大丈夫ですか、とお聞きしたいような猛暑でしたね。
私達犬は、夏に弱く仲間の訃報も暑い季節に多いのです。
今年も仲の良いお友達が、天国に召されました。
奥さんも私も辛い思いは一緒で、お互い顔を見合わせては、グシュグシュ、涙をこぼす日々でした。
だけど、記録的な今年の暑さの中でもなぜか、私は比較的元気でした。
日中、お昼寝でもと、道路側に尻尾を出し、だらけた姿で寝ていますと、夏休み中の近所の子供達が、「ワー“まる”が寝てる！お尻が可愛い。さわってみよ。」とうるさいこと、こんなことまで注目を浴びては、恥ずかしいやら、どちらを向いたらよいのやら、とてもお昼寝どころではありません。
きちんと座り直して、お手やお代わりの声に応えなければなりませんし、人気者は常に緊張した生活を強いられるものなのです。
話は少し逸れますが、8月の初め、奥さんが、お友達のロビンちゃんのところに行き、彼女がビニールプールに嬉々として入っているのを見て、大きなタライを買ってきました。
そこにいっぱい水をためて、私に水浴びを強要するのです。
純粋に愛情からの行為とは、思うのですが、私は水が大嫌いなのです。
子供達はタライの水と私を交互に見て「“まる”はきっと犬かきができるよ。」と期待でいっぱいの目をしています。
私はどうすればよいのでしょうか。オロオロするばかり。
行き過ぎたお節介は、ありがた迷惑です。
こんなことはさておき、暑い夏を元気に乗り越えられたのも、無垢の桧の家と桧のフェンスのお陰だと思います。
だって子供達まで、涼しいフェンスの下で遊んでいくのですから、木って不思議ですね。
山に植わっている時だけでなく、材木になってからもみんなに優しいのです。
やっぱり、無垢の木は最高。その無垢の木に囲まれている私は幸せ者です。社長さんありがとう！
さて、夏休み私は杉の木がいっぱいの室生のお山に連れて行ってもらいました。
芝の上に奥さんと並んで寝転がり、ぼんやりお山の杉の木を見上げたり、流れる雲の行方を追ったり、鼻先で遊んでいる大きなアリをからかったり、（山ではアリもトンボも大きいこと）一人と一匹には最高の夏休みでした。
奥さんが「たくさんの木に囲まれるのって幸せね、今日のことは、絵日記があったら書けるのにね。でも、もし犬の学校があったとしても、まるお前は宿題をためておいて8月31日に私に泣きつくタイプだわね。私なんか、最後の日はゆっくりしたいと思って、子供心にも、明日も平凡な日だろうからと考え、31日の絵日記は前の日に書いたものよ。」と自慢げにおっしゃる。
絵日記を一日先に書く人なんて聞いたこともないし、ましてやそれが自慢になることかいなと、自分でも宿題ため型に違いないと思う私は雲を見ながら心の中で呟いていました。
ジコチューで自信に溢れている人の考えることは、謙虚な考えの私などには理解の域を超えています。
こんなびっくりするような、発想をする奥さんですが、仲良く寝転がって見た、たくさんの杉の木と流れる雲は最高でした。
というわけで、室生でも、都会の真ん中の我が家でも、木の持つ大きな優しさを実感した夏でした。
あーほんとうに幸せ！ありがたいな。
今月は、山の木に鋭気をもらったおかげで、ついおしゃべりが過ぎました。
では、また来月お会いしましょうね。
2001年10月
皆さま、お元気ですか。 はい、私も毎日楽しく暮らしています。
大のお気に入りの桧造りの我が家に入るお陽様も優しくなってきました。
小春日和とはこのことかなと、のんびりお昼寝でもしながら柔らかい日差しをありがたく思っています。
さてさて、今月は『いのこう通信』も50号とか、途中からの参加の「“まる”のコーナー」の主人公にも嬉しいことです。
50号記念に室生のお山に行くという話もでているようですね。私も連れてってもらえるとか。
“まる”に会いたいですって申し込みのＦＡＸがあったりして、ここだけの話ですけど、奥さんより人気者になったようで、なんだかくすぐったいような、恥ずかしいような。
ウヒ ウヒ ウヒ！
皆さん室生の山は楽しいですよ！
先日サンマを焼く予行演習に行ってきました。
もちろん優しい奥さんは私用の冷凍サンマも買ってくれました。
人間様には上等の生サンマ。文句は言うまい。私は素直な良い子なんだ。でもちょっと不満。
だけどおいしかったな！あのサンマ。身はホンワリ、皮は適当にパリ、あー幸せの瞬間。
焼き上がるのを待つ間、奥さんにつきまとい何度叱られたことか。
食後は大好きなお山で杉に囲まれ深呼吸！
「“まる”って口が大きくて鼻の穴が小さいから深呼吸にはアンバランスね。」って嫌味な奥さんの言葉。
ほっといてよ、私はこれでも充分満足しているし、不自由はしてないの。 これも心の中での言葉。
もし奥さんに聞こえたら、50号記念の山行きのときには、サンマの頭しか貰えないかもしれないから、その日までは逆らわないこと、肝に銘じておきましょう。
色々なことがありますが、お山はやっぱり良いところです。
たくさんの木から、元気のパワーを貰えます。
皆さん一緒に行きましょ！お待ちしています。
当日は私と奥さんの仲良しぶりも見てくださいね。私達外面は最高なんです。
せっかくの50号だというのに、お山行きのお誘いに終始してしまって、ゴメンナサイ。
積もるお話はお会いしましたときに。
では今月はこの辺でさようなら。
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