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2003年1月 |
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皆さま、新しい年が始まりました。おめでとうございます。ずいぶん遅れてのご挨拶で、すみません。お正月はいかがお過ごしでしたか。今年の年明けは寒かったですね。私は、元旦早々、毎年のことながら、スズメが玄関のしめ縄の、お米をつつきに来る声で目覚めました。
なにせあの集団は、騒がしい事この上ないのです。食べているか、騒いでいるか。少しは思考に耽るというときはないのでしょうかね。たしかに犬にも、思慮浅はかで、うるさいのもいますけれどもね。新春のご挨拶が小言になってすみません。反省。
さてさて、皆さま初夢はご覧になられましたか、猪谷工務店の社長さんは、一月二日の明け方、すごい夢を見たそうです。(明け方の夢は正夢といいますよね)その夢とは、家を建てて欲しいとおっしゃるお客さまが、次々と来られ、なんと私が、整理券を配っているんですって。私も長らく社長さんと生活を共にし、可愛がっていただいておりますので、きっと気持ちの通じ合うところがあるのでしょう。実は、明け方のその時間ごろ、なんだか夢心地の中で、むくむくとファイトが湧いてきて、今年は、頑張ろうという気持ちになってきていたのです。
皆さん私が整理券を配っている姿を想像してください。私だって面映い気がしますが、『営業部長”まる”』という役職名もあるのですから、営業という仕事で何の遠慮があるものか。今年こそ、パソコン担当の佐藤さんに名刺を作ってもらえるように猪谷工務店の全面に出て頑張るのだ。
エイ・エイ・オー!
2003年、猪谷工務店も私も未来は、ばら色に広がっています。幸せ、幸せ。
でもお正月には、こんな無粋なこともありました。あの恵比寿さんの日、お参りに行く奥さんが、多分急いでいたとは思うのですが、玄関先で丸くなって、うとうとしていた私を見て、なにを勘違いしたのか、「あら、私ムートンの座布団こんなところに、置きっぱなしにしていたわ、やだわ、ぼんやりして。」ドン!!(これはムートンと私を間違えて蹴つまずいた音)
何ということ。あきれて私は言葉もない。似たような色とはいえ、ムートンと私を間違えるなんて。その時、心底私はもっとはっきりした毛色になりたいと、思いました。夢とはいえ、私は営業部長として、お客様に整理券まで配っている”犬”なのだ。そこらへんで売っているムートンと間違いないでよ。
また、お正月から、奥さんとのトラブル発生で多難な一年になりそうな気配です。
嫌だ、嫌だ、嫌だ。
こんなことで挫けてはいけない、『営業部長”まる”』今年は頑張ろう。幸先良い夢が、正夢になるように。みなさまもご協力よろしくお願いします。
では、今月はこの辺でおしまい。お風邪にお気をつけ下さい。
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2003年3月 |
皆さん、春です。お雛様です。桃にあられに白酒。私も女の子、心うきうき、幸せ気分。
また、横から余計な言葉「“まる”おまえは何時だって、春霞の中で暮らしているようなものよ。何をいまさら春が来たと騒いでいるの。まあ、おまえが犬のお雛様にでもなった、というならすごいんだけどね。」犬のお雛様ね。私が冠をかぶって、扇を手におまけに十二単なんぞで赤い毛氈の上に座ったら!!!でも私も一度くらいそんな姿をしてみたい。あこがれます。だって女の子だもの。
「どうせ、毎日薄ぼんやりと変化の無い暮らしをしているお前のことだもの、いつの間にか冬が過ぎて、いつの間にか春が来たって感じでしょう。」と嫌味な奥さん。私のことを馬鹿にしないでください。私は感性豊かな犬なのです。先日は、お山でもらってきた福寿草が花開いたのを見つけ、しみじみと幸せを感じたし、桧造りの我が家の前を通る人たちの足音が、日に日に軽やかになっているのも感じています。どんなもんだい、奥さん!
これから、少しずつ薄着になります。もちろん足元もです。そんな時期には無垢の床板は気持ち良いでしょうね。素足の季節がくれば、最高の感触だと思います。もっとも、私はいつだって素足で桧造りの我が家の良さを感じています。本当に無垢の木は不思議です。冬はほんわりやわらかい暖かさだし、夏はさわやかな感触。こんな幸せ感を与えてくれるのは本物以外ないでしょうね。色々難しいことが専門書には書いてありますが、なにより体感が一番。
そう言えば、事務所の玄関が板張りになる前、私が離れと呼んで、時々座っていた桐の一枚板。この木も気持ち良かったですよ。桐って木は、適度に柔らかくて、ぬくもりがあるから、春先の冷たい雨の日なんか癒されるんですよね。
そうそう奥さんは、今年はお雛様を桐の床板の部屋に飾ったのですって。あのやわらかい色合いと緋毛氈。きっと素晴らしい取り合わせでしょうね。雛祭りには私もご招待していただくつもりですので、あられや白酒ばかりにガツガツせず、桐の床板の良さをじっくりとあじわってきます。
今月はこの辺でおしまい。少し肌寒い日もあります。御身体大切になさってください。 |