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2002年11月 |
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皆さん、お元気ですか。十月号はお休みしてすみません。室生の山行きの用意やらで、私も忙しかったのです。今年は昨年を上回る参加人数43名。毎日、Faxや電話で申し込みがあり、その度にサンマの数が増えていきます。だれだって、仕事より遊びが好きだし、楽しいものですが、猪谷工務店のスタッフは、目の前に美味しいものがぶら下がると、ついそちらに、気が行き過ぎる度合いが大きいように思えます。だって、私までその話しに加えようとするのです。
「ねえ、“まる”サンマ以外何が食べたい。今年は最近、とみに有名になってきた、ダッチオーブンで鶏を一羽丸ごと焼こうかしら。そうよ、アメリカの西部開拓史時代のカーボーイが持ち運んでいた、あのオーブンよ。あれでお料理すると、すっごく美味しいのだって。」
という訳で、10月20日のご馳走は、サンマに、鶏の丸焼きに、骨付きカルピ、そのうえ室生のお百姓さんにいただいた、取れたて野菜いっぱいの小芋汁。あーそうそう、室生の山で摘んだ山椒の佃煮入りのおにぎりもありました。
年一回、最高に幸せな日。あちらでサンマをいただき、こちらでカルピをおねだりし、口の回りを綺麗になめて、今日初めての食事です、という顔をして(犬だって、これくらいの頭はまわる)優しそうな人の足下で小芋汁と鶏肉のおねだり。なんという幸せ。
マイナスイオンいっぱいの山の中では、皆さんいつもよりずっとおおらかになり、初めて会った人同士でも、随分お話が弾みます。心がおおらかになると、足下にいる私にも、優しくなります。奥さんからいただくサンマの残りも、いつもより身がたくさん付いているし、カルピの残りだって骨のまわりに身がいっぱい。ありがたい、ありがたい。小さな幸せがいくつもで、心は大満足。 午後からは林道散策。勿論私も、ご一緒して木のお勉強です。犬だって賢くなりたい、人生いや犬生に励みと目的がないと、つまりませんもの。私は前向きに生きている犬なのだ。私は決して駄犬ではない。(奥さんこのあたりのこと、よく分かってね)
少し怪しい空模様でしたが、遊んでいる間は何とか雨も降らず、夕方には来年の再会を誓って、解散。ほんとうに楽しい一日でした。
翌日、ぼんやりとしながら昨日の楽しかったことを回想していますと、奥さんのうるさいこと。「“まる”きのう張り切りすぎて筋肉痛なの?歳を考えへんからよ。」それも少しは当たっているけど、山へ行った次の日は幸せ気分なのです。なぜでしょうかね。皆さんだってそうでしょう。猪谷工務店のスタッフも張り切って仕事をしていましたもの。
木は心を癒す。木の持つ不思議。このあたりいくら頑張っても、犬の頭では解明出来ません。癒し犬と言われている私も、木には脱帽です。
ともかくも山は良い。木の持つ力は素晴らしい。皆さん、来年も山で楽しみましょうね。
では、今月はこの辺でおしまい。
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2002年12月 |
皆さまお元気ですか。赤と緑のクリスマスカラーが、冷たい十二月の空気を暖かくしてくれています。今年もあと少し、なんだか気忙しいですね。「犬のくせに知ったかぶりをしないでよ。年がら年中、うすぼんやりと寝とぼけたような暮らしをしているくせに。気甲斐性のある犬なんか、この忙しい時期には、飼い主様の邪魔にならないように、しゃきしゃき動くと聞くわよ。“まる”玄関先でもたもたしないの。」
また始まった、意地悪奥さんの弱いものへの八つ当たり。クリスマスは待ち遠しいのですが、忙しい十二月は奥さんのイライラが増し、辛いものがあります。
私は確かにレベルの高い犬とは申しません。どちらかと言えば駄犬(あまり大きい声で言いたくない。認めるには少し辛い事実だし、心の痛みも伴います。)でも世の中の波の大小くらい分かります。だって私が無垢の桧造りの健康住宅に住まわせていただいていることなど、いつも感謝していますもの。まったくの駄犬に総桧造りの良さが分かりますものですか。
今年もこの桧造りの家の周りでは色々なことがありました。なんたって事務所の大改装。人の出入りが多くて毎日楽しかったな。それに伴って玄関前が桧の板と芝になりました。私のことを知り尽くしているはずの社長さんなのに、私も犬の本性を持っているということを忘れていたみたいです。犬は土堀りが大好きなのだ。「ここ掘れ、ワンワン!」の心はどの犬にもあるのだ。都会ではコンクリートばかりで、掘るところがないだけなのです。土を見つければ、本性が出てくるのは当然です。というわけで社長さん自慢の玄関前は穴ぼこだらけとなりました。この勝負、私の勝ち。
そうそう、夏には大阪産業創造館『 あきない・えーど』より取材を受けました。もちろん社長さんを代表として、人間様にお話を聞きに来られたのですが、どういう訳か出来上がったタイトルは「営業部長『 まる』」第59話猪谷工務店。なんと面映いことよ。だけど嬉しかったです。それを見られた、あるお施主様がとんだ勘違いをされました。そう営業部長というからには人間だと思われ、しっかりとした社員がいてるのだと関心されていたとか。これ本当のお話なのです。私はどのようにお返事申し上げたらよいのやら。ともかく痛快この上なし。奥さんに対する日ごろの鬱憤が飛んでいくような、出来事でした。
私は、しっかりした営業部長なのだ。来年も頑張るぞ!
もっと書きたいことはありますが、一人いや一匹が目立ってはいけない。集団の中では後ろに控えていないと。人生いや犬生はなかなか難しい。
こんなこと考えていたら、来年も楽しい年になりそうです。
2003年もマイペースで頑張るぞ!私の存在を目立たせるのだ。
皆さま、風邪にお気をつけられて、楽しい新年をお迎えください。
では、又来年お会いしましょう。 |