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2002年4月 |
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皆さん、春ですよ、桜ですよ。そうです日本列島が一丸となって浮き浮きする季節です。だけど、私はなんとなく淋しいの。あの事務所の改装をしていた時のザワザワ感、懐かしいな。我が家の前を行き来する人の多さに、うんざりしたこともあったけど、人の出入りが多いと、お祭り気分的な活気が溢れるものです。明日来る職人さんは、どんな人かな、私に優しくしてくれるかしら、それとも私に対抗意識を燃やす人だったらどうしょう。とか朝が待ち遠しい気分でした。夜も遅くまで、明か明かとしていますし、普段と違う日々は、何か心が高揚するものです。工事が終われば、又日常の生活が戻ってきました。そう、奥さんとの小さないさかいの朝晩です。今日も又、昨日と同じ朝、なんとなくつまらないな…
でも社長さんは、この度の改装で私にも、素晴らしいプレゼントをして下さいました。桧造りの我が家の前に続く、玄関のコンクリートをはつり、桧の板を渡し、その間に芝を植えて下さいました。そのデザインも、さすが、“まる”の社長さんですが、私にとりましては、心地よいお昼寝場所。春の優しいお陽さまに暖められた、桧の木、芝、そんな一等地にごろりと横になる時は天国。よくぞ犬に生まれけりです。奥さんも私の横に座って、しばし世間話をしていきます。こんな至福の時間には、私はもっと哲学的なお話がしたいのですが、奥さんがついてこれないようです。まあ、長年の付き合いですから、あまり文句は言いますまい。奥さんのレベルは解っているのですから。ともかくも二人の感想は「やっぱり、無垢の木は良いわね。最高!優しさに包まれるようで、幸せ。社長さん、ありがとう。」で一致します。難しい解釈はともかく、人も犬も幸せ気分に浸れることが、人生及び犬生においては、一番ではないでしょうか。
桧の上で涼しくお昼寝できる、夏が楽しみです。だって、無垢の木は夏にはひんやりするのですもの。私は最高に幸せな犬です。ありがたい!ありがたい!
今年の桜の見頃は早いようです。さあ、私は今から奥さんとお花見に参ります。皆さんも春を楽しんで下さいね。
では、来月又、お会いしましょう
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2002年5月 |
皆さん、お元気ですか。桜も終わり、今はツツジが満開。ついこの間までは、ハナニラが公園で可憐な風情でした。春は百花繚乱とか言いますが、草花が一年一回の、自己主張に忙しいこと。
その点着たきりスズメの私などは、年がら年中同じ姿で、猪谷工務店の前に座っているだけ。まあ、犬が季節によって、ピンクや黄色に色変わりし、皆様に媚を売ったりしたら、どんなものでしょうかね。私も一回くらい「あら、“まる”がピンクになったわ、そろそろ春ね。今年は季節の訪れが早いこと。」なんて道行く人たちに言ってもらいたい気もします。でもこの薄ぼんやり色(奥さんが名づけました)が私の個性。この色はなんだか皆様に、安心感を与えるようです。時々学校帰りの子供たちが、私とおしゃべりをしていきます。先月お話しました、桧と芝の玄関で、お昼寝中の私の横に座ったり、寝転んだりしながら、「“まる”はええな、学校行かんでええねんもん。宿題もないし。」すると、もうひとりの子が、「そやけど、“まる”はおこづかいもらわれへんねんで。可哀相やで。」と真剣に私に同情してくれます。こそばいような、ありがたいような。私はあんた達よりもっと高度な精神世界に住んでるの。桧と芝の玄関では、お陽さまにあたりながら、レベルの高い考え事をしているの。と言ってやりたい気になりますが、みんなのオアシスと自負しています私は、相変わらず、体全体から薄ぼんやり感を漂わせて子供たちの話を聞いています。
オアシスといえば、この桧と芝の玄関。心の安らぐ場所なのでしょうね。大人だって休憩したいのかもしれません。心がそのまま、行動にでる子供たちは、思いのまま、座ったり寝転んだりしていくのでしょうね。私もお客さんは大好きだし、子供たちの話から世間の動きも分かります。あんまりのんびりし過ぎて、忘れ物をする子がいるのは、少々困ったものですが。
無垢の木が与える安心感って大きいですね。私が薄ぼんやりしていられるのも、きっと無垢の木のおかげ。こんなオアシスを作ってくださった社長さんの功績はすごいものです。私だけでなく、道行く人も、子供たちも皆が感謝しています。これからも人々の心を癒す無垢の木で、良い家造りをしてくださいね。社長さん大好き!!!
では今月はこの辺でお終い。
PS 4月号で玄関先の花水木のことを社長さんが書かれていましたが。花水木は英語で《DOGWOOD》っていうのですって、なんだかうれしいな。
これはお客様が私あてに葉書でお知らせくださいました。ほんとうに、猪谷工務店内“まる”様の宛名書きだったのですから。ルンルン! |