爽やかな季節になってまいりました。皆さま、お元気でお過ごしですか。今月号の現場雑感は、まだ少し暑さの残る9月末に行われました上棟式の事を、書かせていただきます。
お施主さまとは、春の気配が見える頃から色々とお話を重ねさせていただいておりました。始めから、猪谷工務店のモットーとしています、『住む人が心豊かに暮らせる家づくり』にご賛同くださり、昨秋、大改装をいたしました我が家にもお越しくださいました。
設計、見積もりの段階で時間が長くかかったにもかかわらず、是非とも当社で工事をと、ありがたいお言葉もいただきました。
古い住まいの解体、地鎮祭、滞りなく進んでいき、新しい家にとって一番晴やかな上棟式を迎えました。多ぜいの大工さんが朝から大活躍です。
秋の陽は釣瓶落とし、まだまだ時間があると思っているうちに陽が暮れてきます。夕方早い目に来られたお施主さまは棟が上がっていくのを、感無量の面持ちでご覧になっておられました。
私たち猪谷工務店のスタッフは、何度も経験する上棟式です。
しかし大抵のお施主さまは初めての経験。
上棟式の朝、社長が毎回皆に言います。
「お施主さまには今日は最も大切な日。思い出に残る日。私たちも同じ気持ちで、気を引き締め頑張っていこう。」
この言葉と気持ちがお施主さまとの一体感を生むのだと思います。
いよいよ棟も上がり、式が始ります。
実はご主人様は少しお体を悪くされていたのです。社長が、足場を一部はずすように現場監督に伝えました。車椅子が少しでも前に来れるようにとの思いです。
木の香りのする今、棟の上がったお施主さまの家をご自身の目で見ていただきたい。皆と一緒に神様に工事の無事をお祈りしていただきたい。
成りゆきをみていた棟梁が工具を持って出てきました。
何本かの足場がはずされ、お施主さまは前に進まれ、厳粛に式が始りました。
工事を注文した方、請け負った者の垣根を越えて心が一体になった温かい時間だったように思えました。
工事が無事竣工しますように私たちも頑張ります。
お施主さまどうぞよろしくお願いします。 |
2008年
7月
4月
1月2月合併
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