去年の秋に伐倒した杉の丸太4、5月で山から降ろして製材しました。枝打ち手入れがしてあった木ですので4寸5寸6寸角の良い柱が出来ました。山から木を出す日、製材の日、搬入の日それぞれ一日だけ、職人さんの邪魔をしに事務所の仕事を抜けて行ってきました。そこへ連休はあるし、人並みに休みたいしで、まったく時間がなく、なにを削れば良いのか考える間もない毎日です。しかし忙しく出来るうちが花、とも思って楽しんでいます。ご案内できれば、杉の柱だけではなく、建具用の柾目の杉材(今年2月製材)と、広葉樹の板、「ナラ」、「トチ」、「ニレ」、「カエデ」、「桐」、「樺」、「セン」、「タモ」その他の木もあります。ぜひお見せしたいと思っていますので、いのこうクラブのイベント企画に是非ご参加下さい。
今年の連休は天気が良く、何処かへ行かれましたか?2月頃に図書館に頼んであった本がまだ届かず、(『美の脇役』、以前ご紹介しました)手元にないと余計読みたくなるのか?古本屋を回りましたが、見つからずじまいでした。そのおかげで何冊か面白い本を見つけましたので、ご紹介します。天満宮の境内の古本祭りで『民芸案内』伊東安兵衛著(昭和40年11月発行)1500円、千林の書店で『暮らしに生きる骨董の美』秦秀雄著(昭和40年7月発行)700円、梅田の地下街で、『禅語一行物』芳賀幸四郎著(昭和52年発行)800円、『み仏は風のごとく花の如く』坂村臣民著(昭和50年発行)、その他数冊です。中でも『民芸案内』と『暮らしに生きる骨董の美』は、著者(今は故人)の考察が大変ユニークで、明治生まれの気骨を感じる論評でした。紙面の関係上、題目のみご紹介いたします。「日本人の眼・自分の眼・利休の眼・目利きの眼・茶人箒庵の眼・私の眼、結びにかえて」 また「民芸についての、美しいということ」などです。
いずれも『銘、名』に惑わされることなく、自分の眼で物事をしっかり見ること、判断することを、両著者は訴えておられます。
『たいしょうめいきかん大正銘器鑑』を『たいしょう大将め眼き利かん』は印象深く読みました。有名ブランド名を羅列する人、有名建築家の名前を並べ立てる建築家、銘木ばかり売りたがる材木屋さん、等に、ぜひ読ませたい本です。言葉、口先だけで世の中を、うまく渡る人が、最近いかに多い事か?とは言うものの、私も、同類項、「ええかっこ」ばかり並べたてて、恥ずかしい限りですが、反省も込め、私の最近なるほど!と感じたことです。
「いや違うで!」とのご意見あればご指導賜りたくお願いいたします。
「社長ええカッコばっかり書いてんと、早く散歩に連れて行ってと、“まる”(雑種犬)が呼んでいますので、ボロのでんうちに終わります。“まる”もうちょっと待ってね。
それと『美の脇役』やっと数日前、旭図書館に届き、借りてきました。題名が大変好きです。出来れば来月ご紹介いたします。
それでは5月はこの辺で終わり、散歩に行ってきます。
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