建築基準法が厳しくなりました

長かった残暑もやっと過ぎホッとしておられる事と存じます。
それにしても今年の夏は、長くて暑く厳しいでした。そして、いろいろと厳しいことの多かった夏ではなかったでしょうか。
法案を通すのに1 週間、選挙日を伸ばした安倍政権は、閣僚の不祥事続きも重なり、参議院選挙で民主党に完敗して、僅か一年で総理大臣職を辞任に追い込まれてしまいました。
又、プロ野球では折り返しまで首位を走っていた巨人も、後ろのほうから来た阪神に追いつかれてしまい、9月の中旬ですが、ついに12 ゲーム差を逆転されてしまいました。最後まで諦めずに頑張った阪神の追い上げは見事ですね。
見事と言えば暑い夏の大阪で世界陸上もありましたが。男子マラソンの選手達には、経験のない厳しさではなかったでしょうか。
女子マラソンは男子の日よりはましでしたが、暑い中、見事に銅メダルを獲得した土佐礼子選手には思わず「ヤッター！」と言う感じがしました。
日本中で一番夏が暑いと言われている大阪で何故この時期に世界陸上？？？と思ったのは私だけではなかったと思います。
この通信がお目にとまる頃は気候も随分凌ぎやすく、過ぎ去った夏を偲んでいる事と思いますが、今日が締め切りの10月号はタオルで汗を拭き拭きの苦闘です。
今年の夏は仕事が忙しく、何処にも行かなかったので、話題に乏しく何を書こうか？悩んでいます。 これからは秋の台風が心配ですが、今年7月の台風の時には、雨養生で大工達と皆で大変な数日でした。
足場や屋根に乗ってシートを掛けたり、あれやこれや大変です。
台風情報を聞いていますと、田圃の見回りで水路に落ちたり、屋根の修理で屋根から落ちたり、暴風雨の中、出かけて行って強風で倒れたり、そのどれもが、高齢者の方の色々なニュースが流されます。
「○○の冷や水」が多いですね。余り無理せずに嵐は過ぎ去るのを待つか、前もって情報を察知して、日ごろの備えに重点を置くようにしたいものです。
かく言う私も足場に乗って色々手伝いましたが、社員からは「抑えて抑えて」と冷やかされています。皆さんもご無理なさらないようにしてください。

さて前置きが長くなりましたが、今年の夏の建築業界の一大ニュースは6月20日の建築基準法の改正です。
今回は早急すぎたきらいと、一気にレベルアップを計ったのか、法案を実行する行政の窓口に理解されていないようなこともあり、大袈裟な言い方かもしれませんが、現場は混乱しています。
改正の目的は、先年の姉歯事件の教訓から、6月20日以降に建築確認申請の制度が大きく変わり軽微な変更なども、申請書を新たに出さなければならないという事態になりました。
工事着工の遅れや、行政の対応の遅れ、制度運用の不徹底から、着工できず、トラブルが続出しているようです。

違反建築を無くし、構造計算書の偽装事件のような事を撲滅するのが目的でしょうが、建築業界の声としては、
１．倒産する会社も出てくると思う。
２．発注者への影響を公に。
３．発注者（施主・一般国民）への法改正内容の周知がされていない。
４．検査手数料が倍以上に。
５．事前申請に3 週間以上もかかっている。
等々があり、色々な問題点を抱えたままのスタートでした。
今現在の状態として建築の設計、施工両面で、かなり混乱しているようです。
今後の動向を見守るしかないのが実情ですが、正にこれからは、しっかりと勉強しないとついていけなくなるといわれています。

本当に暑い夏に、暑さ以上に厳しいことが続いた夏でした。
しかし、その中でも棟上もさせていただき、建ち上がって行く我が家を見られたお客さんから、喜びの声を何度か聞かせいただきました。
仕事冥利を感じ、ファイトを沸かせた暑い夏でした。