年末年始の近況報告
年末恒例の、その年の漢字に「災」という字が選ばれ、台風と新潟地震で国民誰もが気重たくも納得していた矢先に、インド洋スマトラ沖の巨大地震津波のニュースが飛び込んできて、昨年は本当に大変な一年であったかと思います。普通の暮らしがどれだけありがたいか、皆さまも今年こそ平穏な年である事を願って、新しい年を迎えられたことと思います。どうぞ今年も宜しくお願い申し上げます。お正月は何処かへ行かれましたか?私は、初夢ではなかなか見ることのできない富士山を、この目で確りと見るために、河口湖へただ富士山を見るだけのために行ってきました。感想は「素晴らしいー」のひと言です。空は青く晴れ、白雪を冠した頂きに朝日が照りつけ、茜色に輝く日本一の山、富士山を満喫してきました。来年の正月は写してきた写真を枕元において、「富士山の初夢を必ず見るぞー」そして「良いこといっぱいある年にするぞー」と喜んで帰ってきましたが、良く考えれば「いま始まったばかりの今年はどうすんねん?」ということですね。そこで、神頼みではありませんが、四方八方(河口湖畔、浅間神社、山中湖畔、忍野八海、籠坂峠)から眺める素晴らしい富士山に手を合わせ、「どうか今年は平和な年でありますように、そして、いのこう通信をお読みの皆さまが幸せになりますように、最後にチョコッとだけ猪谷工務店が少し儲かりますようにと、拍手打って拝んで来ましたので皆様もご安心下さい。そんなわけで、両日とも非常に好天で富士見日和に恵まれ、お正月休みを楽しませていただきました。1月もそろそろ終わり、2月の梅便りが聞こえてくるこのごろです。時の流れに振り回されず、今年も頑張っております。さて、話しが後先になりましたが、年末年始の近況報告としましては、私の好きな、東寺の終い弘法に行けませんでした。しかし12月の天皇誕生日の朝から「柳宗悦の民藝と巨匠たち展」姫路市立美術館最終日に何とか半日だけ時間を作って行ってきました。展示品リストは、巨匠たち(柳宗悦、富本憲吉、バーナード・リーチ、河井寛次郎、浜田庄司、芹沢圭介、棟方志功、黒田辰秋)の作品と、李朝陶器、李朝木工、李朝絵画、木喰仏像、民藝陶器、民藝木工、民藝金工、民藝漆芸、民藝染織・織物、絵画、茶具、書籍などでした。以上の展示品を、とても半日位で見れるものでは有りません。浅はかな自分にあきれてしまいました。しかし午後からの約束の時間が迫るそんな短い時間の中で、その日、私の眼に留まって一番長い時間見ていたのが「アイヌ切伏繍衣オヒョウ樹皮繊維に藍木綿」と書かれたアイヌの民族衣装でした。なぜそこに眼が留まって一番長い時間を費やしたのか、言葉ではうまく言えない不思議な気持ちです。「・・っとまー今年もこんな調子です。自分でも良く解らない自分に愛想を尽かしそうですが、見捨てずに今年も宜しくお願いします。家づくりの仕事上でも、無垢材に限らず、本物の材料を少しでも多く使った家づくりに励んで行きたいと強く感じた次第です。 |